1/100でも、じゅうぶん甘いね。





しばらく無言で問題を解いていたけれど、40分くらい経ったところで集中力が途切れた。



……もう頭が回らない。

早いかもしれないけど、疲れた。



ちらり、と唯くんに目を向けると、珍しく全然進んでいない手。

大きくて綺麗な指の上で、シャープペンシルがくるくる回されている。



「唯くんどうしたの?全然解いてなくない?」




不思議に思ってそう聞けば、何か言いたげな顔をしたまま黙ってしまった唯くん。


何か言いかけて、やめて、それからもう一度口を開いた。



「……お前さ、そんな服着て男の部屋上がるなよ」


「え……?」




そう言われて今日の自分の服装を見る。

今日は久しぶりに唯くんに会えるからって気合を入れてきた。



オフショルダーの白いカットソーに、花柄のミニスカート。


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