1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「それじゃあ柑奈、気を付けるのよ。鍵はちゃんと閉めてね。料理とかするなら火には気を付けてね」
「うん、わかった。お父さんもお母さんも、行ってらっしゃい」
夏休みのある日。
おばあちゃんが腰を痛めたらしくて、その看病のためにお父さんとお母さんが、田舎に2日だけ帰ることになった。
おばあちゃんとおじいちゃんだけだと家事や買い物ができなくなってしまうから、手伝いに行くらしい。
「明々後日からは、私の姉が来てくれるから大丈夫なんだけど、この2日間は私たちが行くことになったから。1人にしちゃうけどごめんね、柑奈。冷蔵庫にカレー入れておいたから、それ食べてね」
「全然大丈夫だよ。おばあちゃんによろしくね」
おばあちゃんの家までは車で5時間かかる。
私は学校があるからと、1人でお留守番だ。
1人だけで一晩過ごすのはなんだかんだ初めてで、なんだか少しわくわくする。
今日の夜は何を食べようかなとか。
明日はちゃんと起きられるかなぁとか。
そんなことを考えていたけれど。