1/100でも、じゅうぶん甘いね。




「とりあえず自分で解いたら見てやるから、答え書けよ」




いっぱいいっぱいの私に、ゲームの画面から顔も離さずに答える唯くん。次々とドラゴンを倒してはレベルを上げている。


……私の話、ちゃんと聞いてよ。




……まあ、たしかに、その通りなんだけど。私がいつまでも問題を解けないのがいけないんだけど。





「簡単に言わないでください……」




ドキドキするこの状況のせいで。
いや、私の頭がわるいせいで。


解けないものは解けないの。
答えの検討すらつかないの。



……何で、唯くんは頭がいいんだろう。



そんな風には見えないのに。
今だってゲームしてるのに。

全然勉強なんて、頑張ってそうじゃないのに。


なんて失礼なことを考えていると。




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