1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「唯、くん」
暗い部屋の中で、少しだけ目が慣れてきて。
目の前に綺麗な唯くんの顔があって、ドキンと心臓が跳ねる。
「……そんな顔すんな。我慢できなくなる」
唯くんはそう言って、きまり悪そうに私から目を逸らす。その頬が少し赤い気がしたのは、私の気のせいかな。
「唯くんが隣にいると、怖いのよりドキドキが勝っちゃうね」
くすくすと笑ってそう言ったら、唯くんがはぁ、とため息をついた。
「……お前、どういう状況かわかってる?」
「え……」
首を傾げた、瞬間。
唯くんが、私に覆いかぶさった。