1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「……そういえば、玲央くんはうちに何か用だったの?」
言い合いをするふたりを見ているうちにハッと思い出して、玲央くんに慌てて質問する。
「うん、親が2人とも用事があって夜まで帰ってこないから、柑奈のところでご飯食べて来いって言われて」
「ええ?聞いてないけど……もう、お母さん伝え忘れたのかな。仕事行っちゃって今私と唯くんしかいないんだけど、いい?」
「……柑奈だけがいいけどまあいいよ」
不満げな顔をする玲央くんと。
「文句あるなら帰れよ」
玲央くんより年上なのに、同じくらい不満げな表情を隠さない唯くん。
「うるせー」