1/100でも、じゅうぶん甘いね。


「……俺、柑奈と風呂入ったことあるよ」


!?

突然聞こえてきた声に、驚いて鍋を落としそうになる。慌ててキャッチしてホッと息をついた。


ていうか、お風呂って、玲央くん……!
それは本当に昔のことでしょ!?

小さい頃、親戚同士でおばあちゃんの家に集まったりした時に、子供たちはまとめてお風呂に入れられていたってだけだ。




「は?……俺は柑奈に好きだって言われてるから」



っていうか、唯くんもなんでムキになってるの……!?

いつも余裕で大人なくせに、そんな挑発に乗るなんてらしくない。

だけど私にヤキモチ妬いてくれてるのかもしれないと思ったら、なんだかすごく照れくさくて、嬉しい。



「柑奈は俺の方が好きだぞ」

「いや、俺だろ」



な、なんか恥ずかしい会話してるよ〜!


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