1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「顔、赤い」
ふ、と口角を上げて、目を細める唯くん。
こんなの絶対に確信犯だ。
楽しそうに、意地悪に笑う唯くん、きらい。
……嘘、好きだけど。
何でもない顔して、私のことドキドキさせて。
振り回されるのはいつだって私の方だ。
……でも、そんなこところも好きになってしまったわけで。
「なあ、聞いてる?」
私がドキドキしてることも。
唯くんの説明、聞いてなかったことも。
唯くんはきっと全部わかってる、ずるい人。
「……もういっかい、教えてください……」
「本当ばか」
その「ばか」って言葉だって、だいすきなの。