1/100でも、じゅうぶん甘いね。



……あれ、でも、さっきよりなんか涼しいな。



そう思って隣を見れば、唯くんが自分を扇ぐふりをして、団扇で私の方に風を送ってくれている。

そのさりげない優しさに、大切にされてるなあと実感してキュンとした。



「唯くん」

「あ?」

「一緒に文化祭まわろうね」

「当たり前だろ」



そっか、当たり前って思ってくれてるんだ。

唯くんの思う未来に、当然のように私がいるっていうのが、たまらなく幸せだ。


1人でニヤニヤしていると、



「何笑ってんの、怖いんだけど」


なんて言われてしまったけれど。





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