1/100でも、じゅうぶん甘いね。



「じゃんけんぽん!」



……う、嘘……。


チョキを出した私。
そして、グーを出したみんな。



「柑奈かぁ……大丈夫?行ける……?」


心配そうに私の顔を覗き込む優ちゃんと、申し訳なさそうなみんな。

……仕方ない、じゃんけんだもんね。運が悪かった……。



「大丈夫、行くよ!」


ガムテープとペンキを買ってくればいいんだよね、と笑うと。

隣で立ち上がった唯くん。




「……俺が行くからいいよ」

「……え、でも」

「まあ、5分遅刻したし」




私の代わりに買い出しに行こうとする唯くんの腕を、咄嗟に掴む。



「本当に大丈夫!」

「……じゃあ一緒に行く?」



一緒に?
唯くんと一緒に買い出し……?


それなら楽しそう!と思って、にこにこしながら頷いた。


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