1/100でも、じゅうぶん甘いね。
そっと、近づく顔。
「目、閉じて」
耳元で囁く唯くんに、ぴく、と肩が揺れる。
優しく、宝物に触れるみたいに軽く触れた唇。
ゆっくり目を開けたら、唯くんの綺麗な瞳が目の前にあって。吸い込まれてしまいそうな色素の薄めの茶色い瞳に、とらわれてしまった。
「唯、くん」
「キス、したかったの?」
「っ……」
答えなんてわかりきってる意地悪な質問に、こくり、うなずく。
唯くんは満足げに微笑んで、私の頭を撫でる。