1/100でも、じゅうぶん甘いね。




「私は平均身長だもん」



なにさ、彼女の存在に気付かないってどうなの。

……でも。


「本当かー?」


なんて笑いながら、頭をクシャっと撫でてくる唯くんに、不覚にもドキドキしてしまう。

ああもう、悔しいけれど唯くんがすることなら、なんだって嬉しくなってしまうんだ。



「唯くんが無駄に大きいんだよ」


「無駄ってなんだよ。チビ」





唯くんにからかわれるのもキュンとするなんて、私はどうかしてるのかもしれない。


だけど唯くんが私をからかうとき、いつもすごく優しい顔して笑うから。

だから嬉しくなってしまうんだよ。



< 22 / 263 >

この作品をシェア

pagetop