1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「私は平均身長だもん」
なにさ、彼女の存在に気付かないってどうなの。
……でも。
「本当かー?」
なんて笑いながら、頭をクシャっと撫でてくる唯くんに、不覚にもドキドキしてしまう。
ああもう、悔しいけれど唯くんがすることなら、なんだって嬉しくなってしまうんだ。
「唯くんが無駄に大きいんだよ」
「無駄ってなんだよ。チビ」
唯くんにからかわれるのもキュンとするなんて、私はどうかしてるのかもしれない。
だけど唯くんが私をからかうとき、いつもすごく優しい顔して笑うから。
だから嬉しくなってしまうんだよ。