1/100でも、じゅうぶん甘いね。




「唯くん、誰かに見られたら、」


「誰も来ねえよ」




胸元から顔を離してくれない唯くん。

ちゅう、と吸われた肌。
チクン、と走った甘い痛み。


「え……」



驚いて自分の胸元を見たら、白い肌に赤い印が付いていた。


これって……キスマーク……?




「見られたくなければパーカー着とけよ」



にやり、としたり顔で笑う唯くん。

私の心臓はどっくんどっくんと鳴っていて、うるさい。夏みたいな太陽の日差しが、じりじりと私を焦がす。


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