1/100でも、じゅうぶん甘いね。







「あれ、いいの?」



私の席の前に座ってチョコを食べているのは、友達の優ちゃん。

ショートボブの明るい茶色の髪が、動く頭に合わせて揺れる。


優ちゃんの綺麗なネイルの指差す先を見れば、他のクラスの女の子と喋る唯くんがいた。




「えー、倉科くん、可愛い〜」



なんて黄色い声に、無意識に視線を落とす。


唯くんと話す女の子は、おしゃれで、可愛くて。今時の高校生、って感じで。


いや、私も今時の高校生なんだけど。


なんて言うか、私よりずっと大人っぽい子達。


唯くんもああいう子が好きなのかなあって、少しだけ不安になってしまう。




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