1/100でも、じゅうぶん甘いね。



「どうしよう……」




行くあてもなくて、人のいない公園のベンチに座ってぼーっとする。


ここの公園は、唯くんとアイスを半分こした公園。

まだ帰りたくないって私の気持ちを察して、もう一回アイス食べに戻ってくれたんだよね。


スマホのロック画面を見れば、唯くんが撮って送ってくれた夕焼けの写真。

私が唯くんに見せたいって思ったもの、唯くんも私に見せたいって思ってくれてたんだよね。


この道を、夏祭りの帰りに2人きりで歩いた。

初めて唯くんが特別キラキラして見えて、恋の魔法にかかった場所。



全てに唯くんの思い出が刻まれていて、どこにいても唯くんのことを思い出して。


……嫌だ、離れ離れになるなんて。



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