1/100でも、じゅうぶん甘いね。





「やっぱりモテるよね、唯くん……」



落ち込んだ私に、優ちゃんは食べていたチョコを1粒くれた。

甘くて丸いミルクチョコレートが口の中で溶ける。



「うーん……まあ、倉科くんイケメンだしね」





高い身長だって、整った顔だって、全部格好いい。

一見チャラチャラしてそうなのに、ちゃんと優しい性格も。


それは私が彼女だからそう思うんじゃなくて、きっと他の女の子たちも同じで。




「でも、倉科くんは柑奈のこと大好きだから大丈夫だよ」



ふふ、と笑う優ちゃん。


「……うん、ありがとう」



本当かな。
本当に唯くん、私のこと大好きなのかな。


絶対に私の方が唯くんを大好きで、私の気持ちの大きさには唯くんの「好き」は敵わないんじゃないかな。

< 25 / 263 >

この作品をシェア

pagetop