1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「やっぱりモテるよね、唯くん……」
落ち込んだ私に、優ちゃんは食べていたチョコを1粒くれた。
甘くて丸いミルクチョコレートが口の中で溶ける。
「うーん……まあ、倉科くんイケメンだしね」
高い身長だって、整った顔だって、全部格好いい。
一見チャラチャラしてそうなのに、ちゃんと優しい性格も。
それは私が彼女だからそう思うんじゃなくて、きっと他の女の子たちも同じで。
「でも、倉科くんは柑奈のこと大好きだから大丈夫だよ」
ふふ、と笑う優ちゃん。
「……うん、ありがとう」
本当かな。
本当に唯くん、私のこと大好きなのかな。
絶対に私の方が唯くんを大好きで、私の気持ちの大きさには唯くんの「好き」は敵わないんじゃないかな。