1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「これからどうなるのかなんて分からないけど、色々不安なことだってあると思うけど。
でも俺が柑奈を好きな気持ちだけは、絶対変わらないよ」
その言葉に、涙が止まらなくなった。
「っ、唯く……」
握り締めた手が、大丈夫だって教えてくれる。
その声が、大好きだよって、伝えてくれる。
この日、唯くんと見た夜の海を、私は一生忘れないと思った。
「……暗くなってきたね」
「ああ」
唯くんは、帰ろうって言わない。
きっと私が言うまで、言わないつもりなんだろう。
私のわがままに、最後まで付き合ってくれるつもりなんだろう。
どこまでも優しくて、きっと、私のことが大好きだから。