1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「……来る?」
手を広げる唯くんの胸に飛び込んだら、私の大好きな腕に閉じ込められた。
唯くんの匂い、好きだなぁ。
「……お前さ、嫌いとか言うなよ」
「ご、ごめ……」
「柑奈に言われると、すげえキツい」
唯くんって、もしかして。
私のこと、かなり好きなんじゃないの?
私が「嫌い」って言ったひと言で、泣きそうな顔するなんて。
私にだけは、そんなこと言われたくないなんて。
私の存在を確かめるみたいに、私を苦しいくらい強く抱きしめる彼の温もりに、思わず頬が緩んだ。