1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「どうしよう……」
急に不安に襲われて、とりあえずみんなを探そう!と早歩きになった時。
「ねえそこの彼女、迷子?」
2人組の男の人たちに声をかけられ、思わず立ち止まる。
大学生くらいの、なんだかチャラチャラした人たちだ。
「友達とはぐれちゃった感じ?」
「は、はい……」
「俺、友達さっき見たよ。連れてってあげる」
ニコニコしながら話しかけてくる茶髪のお兄さん。
友達見たって、なんで私の友達を知ってるんだろう……?
不思議に思いながらも、「それ、どこで……?」と聞けば、グイッと引かれる腕。
「こっちこっち」
やだ、これ、なんか怖い……!
絶対付いて行っちゃダメなやつだ!と気付いた時にはもう遅くて。
ぐいぐい引っ張られる腕を、ふり解ける力は私にはなかった。
「あ、あの!離してー……」
もうやだ、どうしよう……!
なんで騙されちゃったんだろう、本当にばか……。
ぎゅっと、目を閉じた瞬間。