1/100でも、じゅうぶん甘いね。



「アホ、何してんだよ!」




焦ったような、怒ったような、大きな声。


お兄さんに掴まれていた私の腕を引き、私を大きなその背中に隠したのは、意地悪なはずだった倉科くん。




「倉科く、」



「行くぞ」




それだけ言って、私の手を握って今来た道を引き返す倉科くん。


お兄さんたちが後ろから何か言ったけど、よく聞こえなかった。



お兄さん2人から見えないところまで移動すると、倉科くんが立ち止まる。





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