1/100でも、じゅうぶん甘いね。



「えっ、」



まだ一緒にいられるのは嬉しい。

でも、なんていうか。


さっきから倉科くんがキラキラして見えるせいか、変に緊張してしまう。

おかしいな、前までそんなことなかったのに。

前っていうか、つい数時間前までは、いつも通り話すことができていたのに。



「なんだよ、嫌なのかよ」

「い、嫌じゃない……!」




嫌じゃない、けど。


怖いんだよ、この気持ちの名前に、気付いてしまいそうで。



女の子から人気の彼だから。

きみと仲が良い女の子は私だけじゃないって知ってるから。



……彼がキラキラして見える魔法に。



掛かってしまったって、認めるのが怖いの。



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