1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「え、?」
「誕生日、おめでとう」
中を覗けば、可愛いうさぎのモチーフの、ピンクゴールドのストラップ。
華奢なそれは、倉科くんが選んだなんて信じられないくらい女の子らしくて。
……って、失礼かな。
「でも私、もうプレゼント貰ったよ……?」
みんなから、お菓子のセットをもらったのに。
「それは、俺個人から」
なにそれ、なんだそれ。
俯いた倉科くんの頬が、少し赤く見えるのは。
きっとわざわざ家まで送ってくれたのは。
個人からのプレゼントなんてくれちゃうのは。