1/100でも、じゅうぶん甘いね。




「え、?」



「誕生日、おめでとう」





中を覗けば、可愛いうさぎのモチーフの、ピンクゴールドのストラップ。

華奢なそれは、倉科くんが選んだなんて信じられないくらい女の子らしくて。

……って、失礼かな。





「でも私、もうプレゼント貰ったよ……?」


みんなから、お菓子のセットをもらったのに。




「それは、俺個人から」





なにそれ、なんだそれ。


俯いた倉科くんの頬が、少し赤く見えるのは。


きっとわざわざ家まで送ってくれたのは。


個人からのプレゼントなんてくれちゃうのは。




< 81 / 263 >

この作品をシェア

pagetop