1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「なんで、そんなことしてくれるの……?」
知りたい。
倉科くんの心も。
さっきから倉科くんが、キラキラして見えちゃう理由も。
私の胸が、さっきからぎゅうぎゅう掴まれてるみたいに痺れるわけも。
「なんでだと思う?」
「っ、」
「──次会う時まで、俺のことばっかり考えてれば?」
意地悪な倉科くんは、ニヤリと笑って背を向けた。
ずるい、意地悪。
遠くなる背中に、
「ありがとう!」
まだ言えてなかったお礼を。