1/100でも、じゅうぶん甘いね。
「っ……」
どうしても気になってしまって、ちらりと後ろの方にいるふたりを振り返ったら、近いふたりの距離にズキンと胸が痛んで後悔する。
楽しそうに笑う、その横顔に。
2人だけの秘密みたいな、小声の会話に。
嫌になるくらい胸が痛くて、モヤモヤして、切なくて。
……今日、1回も倉科くんと、目が合わないな。
それだけのことがやけに寂しくて、倉科くんがいつもの意地悪もしてくれないことが気になって。
……ねえ倉科くん。
意地悪してもいいから、こっち、向いてよ。
意地悪するの、私だけにしてよ。