【完】ワイルドなトイプードル系男子が可愛すぎます。
「へ!?」
「だから、一緒に暮らしてても問題ないってこと。とりあえず春まではまだ時間あるし、頑張ろう」
ぴたりと止まっていた清良君がまた歩き出した。
夜の冷たい空気で、冷えて固くなった雪の音が、ざくざくと、しんとした住宅街に響いた。
そんな力強い音とは正反対に、のほほんとした声で「まずは、一緒にどこかに出かけてみる?」と私に聞いてくる清良君。
……というか、清良君、今私に『告白』しなかった?
「俺が好きなのは彩音さんだから」って言ったよね?
それって両想いってこと!?
「彩音さん!」
「はいっ!」
清良君に呼ばれてはっとした私が顔を上げると、清良君が少し離れたところから「何してんの、置いてくよ!」と言って手を振っていた。