【完】ワイルドなトイプードル系男子が可愛すぎます。
その時、コートのポケットのスマホが鳴った。
ポケットからスマホを出して確認すると児童館からだった。
「はい、もしもし高橋です」
電話は江渡館長からで、その電話の内容は衝撃的なものだった。
『美晴ちゃんの小学校の担任の佐藤先生からお電話があって、今日の放課後お話ししませんかですって』
*
児童館に早めに到着した後、館長室で私と清良君と江渡館長の三人で話をした。
パソコンを手元に置いて、ワードで資料を作成する。
資料の内容は、昨日起こった美晴ちゃんの問題行動とそれに対する私たちの対応。
どのような対応が良くて、どのような対応がだめだったのか。
子ども達の問題行動があった場合、児童館の職員が全員把握できるように文章で残しておくのが、この児童館の鉄則だ。
「そうね……。昨日あなたと一緒に折り紙を折ったら美晴ちゃんの反応があった。そういうことよね?」
江渡館長は手元のメモを見ながら、口元に軽く手を置いて「うーん」と何かを考えていた。