傷痕~想い出に変わるまで~
パソコンに向かっていると金城くんがオリオン社の担当者からいただいたお菓子をお裾分けしてくれた。
「今日はこれからエレベーターの夜間点検があるらしいですね。」
「そうなの?」
「貼り紙がしてありました。何時からだったかな?2時間くらい止まるらしいです。」
「ちゃんと見てなかった、ありがとう。」
まだ時間も早いし、夜間点検なら社員が帰った後の遅い時間にするのだろうから、私にはあまり関係なさそうだ。
あまり待たせると光に申し訳ないから、さっさと仕事を済ませて会社を出よう。
正直言うとさっきのことがあってからかなり複雑な気分ではあるけれど、今日は会うって約束したんだし。
こんな気持ちではやっぱり踏み切れないから、光と付き合うのはもう少し考えた方がいいのかも知れない。
次のクライアントのイベントの企画書に目を通していると、思ったより時間が遅くなってしまった。
気が付くとオフィスに残っているのは私一人。
今日は早く帰れそうだって光に言ったのに、時刻は間もなく8時半になろうとしている。
慌てて帰り支度を済ませオフィスを飛び出してエレベーターに乗り込み、階数ボタンの①と扉を閉めるボタンを押した。
扉が閉まりかけた瞬間。
「おい、篠宮!」
門倉がすごい勢いでエレベーターに飛び込んできて私の腕を掴んだ。
「門倉…?」
「何やってんだよ!」
「え、何が…?」
「これから点検でエレベーターが止まるんだよ!」
「あっ…!嘘…これから?!」
「今日はこれからエレベーターの夜間点検があるらしいですね。」
「そうなの?」
「貼り紙がしてありました。何時からだったかな?2時間くらい止まるらしいです。」
「ちゃんと見てなかった、ありがとう。」
まだ時間も早いし、夜間点検なら社員が帰った後の遅い時間にするのだろうから、私にはあまり関係なさそうだ。
あまり待たせると光に申し訳ないから、さっさと仕事を済ませて会社を出よう。
正直言うとさっきのことがあってからかなり複雑な気分ではあるけれど、今日は会うって約束したんだし。
こんな気持ちではやっぱり踏み切れないから、光と付き合うのはもう少し考えた方がいいのかも知れない。
次のクライアントのイベントの企画書に目を通していると、思ったより時間が遅くなってしまった。
気が付くとオフィスに残っているのは私一人。
今日は早く帰れそうだって光に言ったのに、時刻は間もなく8時半になろうとしている。
慌てて帰り支度を済ませオフィスを飛び出してエレベーターに乗り込み、階数ボタンの①と扉を閉めるボタンを押した。
扉が閉まりかけた瞬間。
「おい、篠宮!」
門倉がすごい勢いでエレベーターに飛び込んできて私の腕を掴んだ。
「門倉…?」
「何やってんだよ!」
「え、何が…?」
「これから点検でエレベーターが止まるんだよ!」
「あっ…!嘘…これから?!」