傷痕~想い出に変わるまで~
午後8時。
私はオフィスで一人、睡魔と戦いながらパソコンに向かっている。
さっきまで田村くんもいたけど仕事を終えて帰ってしまったから、話す相手もいなくて余計に眠い。
居眠りして間違えて入力しないように気を付けないと。
できるだけ早く帰って寝ようと思っていたのに、部長が定時間際になって二課の成果報告書を今日中に仕上げてくれと言ってきた。
昨日の朝は“来週でいい”と言っていたのに、それは部長の勘違いだったらしい。
やっぱり今日も帰りは遅くなるな。
それにしても眠い。
一瞬でも気を抜くと眠ってしまいそうだ。
あと少しなのにこんなに眠くては効率が悪すぎて終わるのがどんどん遅くなる。
一息ついて眠気覚まそう。
タバコと小銭を持ってオフィスを出た。
自販機で普段は飲まないブラックのコーヒーを買って喫煙室に向かう途中で門倉と会った。
社内でも会わない日はまったく会わないのに、今日に限ってやたらと顔を合わせる。
「篠宮、残業か?」
「見ての通り。」
残業でもなければこんな時間まで会社に残ったりしないよ。
「眠そうな顔して…大丈夫か?」
誰のせいだと思ってるんだ。
「成果報告書、来週でいいって言ってたのに定時間際になって急に今日中に出せって部長が。」
「あー、俺もおんなじこと言われてさっきまでやってたよ。篠宮はまだ終わらないのか?」
「…おかげさまで。」
仕事終わったなら私に構ってないで早く帰ればいいのに。
私はオフィスで一人、睡魔と戦いながらパソコンに向かっている。
さっきまで田村くんもいたけど仕事を終えて帰ってしまったから、話す相手もいなくて余計に眠い。
居眠りして間違えて入力しないように気を付けないと。
できるだけ早く帰って寝ようと思っていたのに、部長が定時間際になって二課の成果報告書を今日中に仕上げてくれと言ってきた。
昨日の朝は“来週でいい”と言っていたのに、それは部長の勘違いだったらしい。
やっぱり今日も帰りは遅くなるな。
それにしても眠い。
一瞬でも気を抜くと眠ってしまいそうだ。
あと少しなのにこんなに眠くては効率が悪すぎて終わるのがどんどん遅くなる。
一息ついて眠気覚まそう。
タバコと小銭を持ってオフィスを出た。
自販機で普段は飲まないブラックのコーヒーを買って喫煙室に向かう途中で門倉と会った。
社内でも会わない日はまったく会わないのに、今日に限ってやたらと顔を合わせる。
「篠宮、残業か?」
「見ての通り。」
残業でもなければこんな時間まで会社に残ったりしないよ。
「眠そうな顔して…大丈夫か?」
誰のせいだと思ってるんだ。
「成果報告書、来週でいいって言ってたのに定時間際になって急に今日中に出せって部長が。」
「あー、俺もおんなじこと言われてさっきまでやってたよ。篠宮はまだ終わらないのか?」
「…おかげさまで。」
仕事終わったなら私に構ってないで早く帰ればいいのに。