傷痕~想い出に変わるまで~
大通りに出る少し手前でタクシーを拾うことができた。
最寄りの駅までと思ったけれど、やっぱり光の家の近所にある中学校の前まで行ってもらうことにした。
タクシーのシートに身を預けて20分ほどで光の家のそばに着いた。
緊張のせいで心臓がバクバク鳴っている。
まるで朝帰りしたことを親になんと言い訳しようと考えているみたいだ。
光の部屋の前で何度か深呼吸をした。
意を決してインターホンのボタンを押すとすぐに玄関のドアが開いた。
一睡もしないで待っていてくれたのか、光の目は赤く充血して疲れきっている様子だった。
光は強い力で私を抱きしめた。
「瑞希…心配したんだからな…!」
「ごめん…。ちゃんとわけを話すから…。」
部屋に入っても光は私を強く抱きしめたまま離さない。
「なんで連絡くれなかったんだよ…。」
「あのね…実は…。」
もうずいぶん長い時間、私はベッドの上で揺さぶられ続けている。
光は何度果てても私の体を離そうとしない。
もう何度目だろう。
嫉妬に狂った獣のように乱暴に私を押さえ付け、肌をまさぐり私の体の奥をかき回す。
首筋や胸元にはマーキングのような赤いアザが無数につけられている。
好きだ。
愛してる。
誰にも渡さない。
どこにも行かないで。
光は涙を浮かべながら激しく私を突き上げ、何度も何度もその言葉を繰り返す。
つらい、痛い、悲しい、苦しい。
私は声をあげることもできず感情を殺して無機物のように冷えた体を光の前に投げ出し涙を堪えている。
こんなの愛なんかじゃない。
最寄りの駅までと思ったけれど、やっぱり光の家の近所にある中学校の前まで行ってもらうことにした。
タクシーのシートに身を預けて20分ほどで光の家のそばに着いた。
緊張のせいで心臓がバクバク鳴っている。
まるで朝帰りしたことを親になんと言い訳しようと考えているみたいだ。
光の部屋の前で何度か深呼吸をした。
意を決してインターホンのボタンを押すとすぐに玄関のドアが開いた。
一睡もしないで待っていてくれたのか、光の目は赤く充血して疲れきっている様子だった。
光は強い力で私を抱きしめた。
「瑞希…心配したんだからな…!」
「ごめん…。ちゃんとわけを話すから…。」
部屋に入っても光は私を強く抱きしめたまま離さない。
「なんで連絡くれなかったんだよ…。」
「あのね…実は…。」
もうずいぶん長い時間、私はベッドの上で揺さぶられ続けている。
光は何度果てても私の体を離そうとしない。
もう何度目だろう。
嫉妬に狂った獣のように乱暴に私を押さえ付け、肌をまさぐり私の体の奥をかき回す。
首筋や胸元にはマーキングのような赤いアザが無数につけられている。
好きだ。
愛してる。
誰にも渡さない。
どこにも行かないで。
光は涙を浮かべながら激しく私を突き上げ、何度も何度もその言葉を繰り返す。
つらい、痛い、悲しい、苦しい。
私は声をあげることもできず感情を殺して無機物のように冷えた体を光の前に投げ出し涙を堪えている。
こんなの愛なんかじゃない。