傷痕~想い出に変わるまで~
初めて二人だけで会ったのは知り合ってから2年近く経ってからだった。
サークル仲間と一緒に観たい映画があると話した後、帰り際に呼び止められて“今度の土曜日、二人で観に行かない?”と誘われた。
それからサークル以外のことで連絡を取り合うようになり、二人で出掛ける機会が増えて気が付けば隣にいたとか、そんな感じ。
好きだとか付き合おうとかハッキリした言葉もなく二人でいることが2ヶ月ほど続くと、なんとなくモヤッとし始めた。
私と光は付き合ってると言ってもいいのかな、とか。
彼氏いるの?って誰かに聞かれた時はどう答えればいいのかな、とか。
その頃には私は光のことを好きになっていたから、光もそう思ってくれているのか、もしかしたらただの気の合う女友達くらいにしか思われてなかったりして…と不安だったけれど、ハッキリと聞く勇気がなかった。
そんな状態で、ある日サークルの飲み会が開かれた。
その日はサークルOBの先輩が数人来ていて、そのうちの一人が私の隣に座った。
その人はお酒が入るとやけに馴れ馴れしく距離を詰めてきて、程よく酔いが回ると次第に口説き文句を連発し始めた。
先輩だからあまり無下にはできないし、席を立つこともできず愛想笑いを浮かべて耐えていたのだけど。
サークル仲間と一緒に観たい映画があると話した後、帰り際に呼び止められて“今度の土曜日、二人で観に行かない?”と誘われた。
それからサークル以外のことで連絡を取り合うようになり、二人で出掛ける機会が増えて気が付けば隣にいたとか、そんな感じ。
好きだとか付き合おうとかハッキリした言葉もなく二人でいることが2ヶ月ほど続くと、なんとなくモヤッとし始めた。
私と光は付き合ってると言ってもいいのかな、とか。
彼氏いるの?って誰かに聞かれた時はどう答えればいいのかな、とか。
その頃には私は光のことを好きになっていたから、光もそう思ってくれているのか、もしかしたらただの気の合う女友達くらいにしか思われてなかったりして…と不安だったけれど、ハッキリと聞く勇気がなかった。
そんな状態で、ある日サークルの飲み会が開かれた。
その日はサークルOBの先輩が数人来ていて、そのうちの一人が私の隣に座った。
その人はお酒が入るとやけに馴れ馴れしく距離を詰めてきて、程よく酔いが回ると次第に口説き文句を連発し始めた。
先輩だからあまり無下にはできないし、席を立つこともできず愛想笑いを浮かべて耐えていたのだけど。