オバケからの告白
「そんなのダメだぞ！
ひとつの部屋に若い男女が二人きりなんて……」

「何あなた心配し過ぎよ、
二人は幼馴染なのよ、変な事にならないわ」

「そうよパパ、
それにもし蓮が変な気持ちになってもオバケになった蓮にはどうする事も出来ないわ、
だから安心して」

妻と娘に言われたことで悟は納得したが、
優奈の隣で蓮は優奈の言い方が引っ掛かり頬を膨らませていた。

「なあ優奈、その言い方だと俺が変な気持ちを起こすみてえじゃねえか」

「そう聞こえた？
悪かったわ、さっ二階に行くわよ」

そう言って階段を上っていく優奈、
その後をまだ納得いかないと言った様子の蓮がスーッと宙に浮かびながら滑るように登って行く。
その後優奈の部屋に入った二人は、
机に向かうと優奈に尋ねる蓮。

「さてと、なにから始める？」

「やっぱり一番苦手な数学かなぁ？」

そしてオバケが生きている人間に勉強を教えると言う奇妙な状況が生まれた。

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