オバケからの告白
我が家へと着いた優奈は気になっていたことを蓮に問いただす、

「ねえ蓮あなた物にさわれないんじゃなかったの?」

「それが紗弥加の命が危ないって思ったら、
不思議な力が出てさわれるようになったんだ」

「不思議な力ねえ、
ほんとは最初からさわれたんじゃないの?」

「そんなことねえよ、ほら」

そう言って優奈の体に触ろうとしてみせる蓮の右手は、
身体をすり抜けていった。

そんな時、
一階から理恵子に呼ばれ降りていくと、
ある事を告げられてしまう。

「優奈、蓮君の四十九日法要の日取りが決まったって、
来週の土曜日だそうよ、行くわよね」

「ちょっと待ってよ、
その日が来たら蓮はほんとにいなくなっちゃうの?」

「残念だけどそうなるわね」

「嫌だ、だったらあたし行かない」

「行かないって言っても、
あなたが行かなくても蓮君がいなくなっちゃうのは変わらないのよ」

「分かってる、ギリギリまで蓮と一緒にいるの」

「でもあなたが参列しなかったら、
あちらのご両親もあれだけ仲良かったのにどうしてって思うんじゃない?」

「それでも良い、
ここで蓮と一緒にいれることの方が良い」

「分かったわ、
あちらのご両親にはどうしても外せない用事があるって事にしておくわね、
高校生で幼馴染の法事よりも大事な外せない用事って何?
て思うかもしれないけど仕方ないわ」

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