俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
でも、私のせいでごめんね……?
「……大地が寝てるところ、起こしちゃったんじゃない?」
「そんなこと気にしなくていーから」
「……でも、」
「俺がなんのためにこの家で一緒に住んでると思ってんだよ」
なんでって……。
「こういうときのためだろ?」
「……」
「だから、こんなときくらい俺を頼れよ」
「……っ」
優しい声色でそんなことをいいながら、片方の手で私の頭をポンポンとする大地に、どうしようもなく胸がキュッと締め付けられた。
「それとも、俺じゃ頼りない?」
私は首を振って否定した。
大地がいてくれるだけで、今私がどれだけ心強いことか。
こうして一緒にいてくれるだけで、守られてるって安心する。
だから、大地。
あと少しだけでいい。
もう少しだけでいいから。
「……そばにいて」
ふだんの私なら、口が避けても言えないセリフを言えちゃうなんて。
間違いなく、この雷のせい……──。