俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
その後、愛美がついたとんでもないウソのせいで、私は部長候補からはずされることになった。
噂はあっという間に学校中に広まり、その上、顧問の真山先生とデキてるなんて噂まで流れて、真山先生は、陸上部の顧問から外される事態にまで発展。
その噂を流したのも、たぶん愛美。
愛美は、私を陸上部から追い出したかったんだ。
でも、私は辞めなかった。
辞めたかったけど、辞めたら愛美の思うツボだと思ったから。
それからの私は、不良だとか、男好きだとか、そんな勝手なイメージをつけられ、誰も私には近づこうとしなくなった。
学校でも、部活でも、あの頃の私に居場所なんてどこにもなかった。
それでも、卒業までの辛抱だと自分に言い聞かせてなんとか頑張ってきたつもり。
だけど、まさか、愛美も同じ高校に進学するなんて……。
腐れ縁なんて言葉じゃ片付けられなかった。