俺にだけは、素直になれよ。～幼なじみとヒミツの同居～

心配になって、なんとなく美月の弁当の中身を見てみると。


俺の弁当は、メインが生姜焼きなのに対して、美月の弁当には生姜焼きの代わりに焼き鮭が入っていた。


心配無用だったか。


さすが、美月。抜かりがないな。


俺は、ホッと胸をなでおろす。


すると、目の前に座っていたタケルが俺のことをニヤリ、と見てきたかと思えば。



「さては、大地。母ちゃんが作ってくれた弁当をすっげーウマイとか言っちゃうとこを見ると、根っからのマザコンだなっ？」


「はぁ？」



なんでそうなんだよ。



「うるせーよ。美味しいものを美味しいって言って何が悪いんだよ」



マジでウマイんだからしょうがないだろ？


美月は料理上手なんだからな。


って、そんなことこの場では言えるはずがないけど。