俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~


* * *



──翌日の昼休み。



「大地くん、ごめんね?せっかくのお昼休みなのに……」



約束どおり、愛美ちゃんと屋上へやって来た俺。


今日は肌寒くて雲っているせいか、屋上には俺たち以外は誰もいなかった。



「それより、愛美ちゃんの相談っていうのは?」


「その前に、大地くん、お腹すいてるよね?」


「ん、それは、まぁ」



今日も朝練があったから朝飯食った時間も早かったし、今すぐにでも美月の弁当が食べたいところだけど。



「あたし、レジャーシート持ってきたからちょっと待ってね」



そう言うなり、愛美ちゃんは持参してきたピンクのギンガムチェックのレジャーシートを広げた。



「大地くんもここ座って?先にご飯食べよ?」



先にレジャーシートに座った愛美ちゃんがニコニコと笑いかけてくる。



「じゃ、遠慮なく」



俺はシートに腰をおろした。







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