俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
今日はどんな弁当かな。
このフタを開ける瞬間がたまらなく好きだったりする。
……おっ!今日はオムライスじゃ~ん♪
美月、ほんと俺の好物わかってくれてるよな。
うちの母親にでも聞いてくれたのかな。
勝手に口元がゆるんでくる。
「大地くんのお弁当、今日も美味しそうだね?一口ちょうだい?」
上目遣いで可愛くおねだりしてくる愛美ちゃん。
この子はきっと、自分が可愛く見える角度とか仕草とかわかってるんだろうな。
けど、俺、そういう計算してる子は苦手だったり。
それに、これは美月が作ってくれた弁当だから、誰にもあげれないしあげたくないから。
「ゴメン。それは無理」
「そっかぁ、残念~」
愛美ちゃんは笑いながらそう言うと、自分のお弁当を食べ始めた。