俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
「あいみん、ちょうどよかった。修学旅行の班決めがキッカケで、シオンちゃんたちから嫌がらせされてるんでしょ?」
タケルくんのその一言に、あちこちからいろんな声が飛んでくる。
「マジかよ?女ってこえぇえええ!!」
「あいつら、あいみんと超仲良しだったのに最低だな!!」
「あいみんに嫌がらせとか許せねぇし!!」
「あいみんマジ可哀想なんだけど!!」
愛美は男子から絶大な人気があるから、女子よりも男子たちからの非難の声が殺到した。
「ちょっと待って!?ねぇ、愛美!どういうこと?あたしが愛美にいつ嫌がらせしたっていうの!?」
シオンは立ち上がると、愛美の目の前までいき、両肩をつかんだ。
愛美は怯えたような表情をしている。
それを見たタケルくんは。
「シオンちゃん、この期に及んでまだしらばっくれるつもり?」
愛美の肩にかけたシオンの手を振り落とし、愛美とシオンの間に入った。
でも、待って?
シオンの表情を見てる限りじゃ、ほんとにシオンは何も知らなそうに見える。
もしかして、犯人はシオンじゃなくて、違う人なんじゃない……?