俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
まさか……。
大地に近づくためだったっていうの?
だけど、友達に濡れ衣を着せてまで?
それがバレたとき、こうなることも覚悟した上で?
どうして、そんなリスクを背負ってまでこんなこと……。
「おい、いつまで騒いでるんだ?とっくにチャイム鳴ったはずだぞ?さっさと席につけー。授業始めるぞ」
大騒ぎ中だった教室に入ってきたのは、現国の先生だった。
みんなは、納得のいかない表情をしながらも、しかたなく自席に戻っていく。
愛美も泣きながら自席につき、授業中も後ろの席からすすり泣く声が聞こえてきていた。
その涙は、後悔から?
それとも、その涙さえもが演技?
わからない。
愛美が何考えてるのか全然わからないよ。
それに、なんだかさっきからズキズキと頭も痛みだしてきたし、体を起こして座ってることすら辛くなってきた。
寒気がするし、もしかしたら熱が出てきたのかもしれない……。