俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
「土屋、そうなのか?」
先生が授業を一旦止めて私のことをみている。
「……はい。寒気と頭痛がして……」
私は正直に答える。
と、次の瞬間。
「だったら、これ着とけ」
声のするほうに振り向いたそのとき。
大地が、自分の着ていたベージュのカーディガンを私に羽織らせてくれて。
「そういうことなんで、保健室連れてってきます」
「おう、それなら連れてってやれ」
「美月、立てるか?」
「……うん、」
だけど、立ち上がった途端、グワンと体がよろめく。
「おっと、大丈夫か?」
大地はすかさず私の体を支えてくれた。
体が鉛のように重くて、頭が割れそうに痛いよ……。