俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
そのまま大地に支えられ、なんとか廊下の外へ。
すると、大地は突然立ち止まると、私に背を向けたまましゃがみこんだ。
どしたのだろう、とぼんやりする頭で思っていたら。
「乗れよ、美月」
「……え?」
「歩くの、辛いだろ?」
「……っ」
……たしかに、立ってるだけでも辛いけど。
だからって、大地におぶってもらうなんてっ。
「い、いいっ。平気っ。歩けるから、」
そう言って、ひとりで先を歩き進もうとしたのだけど。
「……うわっ、」
足元がフラフラして、慌てて廊下の壁によりかかる。