俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
「ほら、やっぱ危ねーよ。今の時間なら誰にも見られる心配もないし、安心して乗れって」
「……だ、誰も見てないならいいってもんじゃないのっ、」
重いし、恥ずかしいし、それにっ。
「じゃあ、またお姫様だっこのがいいの?」
「それは、もっと無理っ!」
お姫様だっこされたときは寝ていたから記憶がないけど、想像するだけで顔から火が出そう。
「なら、おとなしく乗っとけよ。ほら、早く」
「……っ。……もぉ、わかったわよ」
意外と言い出したらきかない大地のことだから、何がなんでもおぶってくれるつもりなんでしょ?
私は覚悟を決めて、大地の広く大きな背中に体を預けることにした。