俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
っていうか、これってよくよく考えれば、大地に後ろから抱き着いているみたいじゃない!?
すごい密着感なんだけどっ。
そう思ったときには、大地が“じゃ、行くぞ”と私を背中におぶったまま立ち上がった。
「ちゃんとつかまってろよ?」
……うわっ。
大地は背が高いから、私の目線まで一気に高くなる。
それに、大地のサラサラの髪が私の頬にあたってくすぐったいし、大地のキレイな顔がこんなにすぐ近くにっ。
これじゃあ、余計に熱が上がっちゃうよ……。
恥ずかしくて、死にそう……。
それなのに、なんでかな。
大地の体温を感じてると、なんだかすごく落ち着く。
保健室に着くまでの間、私は目を閉じ、その心地いい体温と揺れに身を任せた。