俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
ファーストキスは、突然に。【美月side】
ついに、話してしまった。
今まで、誰にも言ったことがなかった、私と愛美のことを……。
「美月はひとりで頑張ってたんだな」
……っ。
その言葉に、また涙がこぼれそうになるのをぐっとこらえる。
あのときの私は、ひとりで頑張るしかなかった。
頼れる友達も、味方になってくれる人も、私には誰ひとりいなかったから……。
「今の学校で、美月が自分から周りと関わりを持とうとしないのも、愛美ちゃんのことが関係してる?」
大地は、私がひとりでいることを気にかけてくれてたんだね。
でも、
「……私の大切なものを愛美から奪われるくらいなら、最初から作らないほうがいいから」
傷つくのはもうたくさんなの……。
だから、私は、自ら“孤独”を選んだんだ。