俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
「向日くん、3組の北田さんが呼んでるよ~」
私たちが会話してるところへクラスメートの女子がやってくると、その子は教室の後ろのドアのほうを見ながらそう言った。
「3組の、北田さん??」
大地は、誰だろ?と考えながら、“ちょっと行ってくる”と言い残して廊下に出ていってしまった。
大地は、北田さんの名前を聞いてもピンとこないようだったけれど、きっと顔を見たらわかるよ。
北田さんは、うちの学年でも可愛いと人気がある女の子だから知ってるはず。
その北田さんが、大地に何の用だろう?
不安に思いながら、大地の出ていったドアを見つめていると。
「あれはきっと、告白だね」
「……っ!?」