俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
俺から、離れんなよ。【大地side】
【大地side】
──11月初旬。
美月との同居生活も気づけば1ヶ月が過ぎ、今日から二泊三日の修学旅行で大阪に行く。
集合場所の東京駅に着き、担任が出欠確認を終えると、順に新幹線へと乗り込む。
「美月、席あったぞ」
「うん」
俺と美月は三人がけの隣同士の席。
窓側に美月を座らせ、真ん中に俺。そのとなりに、
「大地くん、美月、おはよ~♪」
朝から上機嫌の愛美ちゃんが俺の隣に座ってきた。
「おはよ、」
挨拶を返すけど、あの話を美月から聞いて以来、愛美ちゃんを見るだけで嫌悪感が走る。
「なぁ、席向かい合わせにしようぜ~!」
俺らの前の席に座っているタケルがそう提案すると、タケルたちが座ってる椅子を後ろ向きに変え、俺らと向かい合わせに。
美月の前に、菜乃花ちゃん。
菜乃花ちゃんのとなりに、要。
そのとなりに、タケルが座っている。