俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~



しかも、美月のヤツ、しっかりしてるように見えて意外と抜けてるとこあるし、来た道間違えずに戻れてんのかよ。


それに、変な男にでもナンパされてたら……


俺は、美月が心配で、たこ焼きを買うと、小走りで来た道を戻る。


美月、どこいんだよ?


周りを見渡し、美月の姿を探し続けてると。


まさかの、不安的中。



「キミ、めっちゃ可愛いなぁ!このへんじゃ見かけへん制服やけど、どこから来たん?」


「大阪に遊びにきたんやったら、俺らがええとこ案内したるで?」



大学生くらいのふたり組にナンパされていた美月。


美月がふたりを無視して先を行こうとしても、ふたりがそうさせないようにと美月の前と横に立って身動きをとらせないようにしていた。


ったく、マジかよ。


だから、ひとりで先行くなって言ったのに!



「美月っ!」



俺は、走って美月のもとに向かう。




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