俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
そんな様子を、離れたところから見ていると。
「ホント悪いんだけど、俺、このあと大事な約束あるから次で最後にさせて」
「え~~っ!!」
女の子から悲鳴があがる。
そして、大地は順番待ちをしていた次の番の子達と写真を撮り終えると、“ゴメンね!”って言いながらその場を動いた。
「キャー!」
「やだ~!待ってよぉ~!」
そんな声があがる。
だけど、大地はその声に振り返ることなく、回りをキョロキョロしながら歩いていて。
もしかして、私を探してくれてる?
そう思った、次の瞬間。
私と大地の視線がぶつかった。
「美月!」
そのとたん、大地は私の名前を呼びながら、目をクシャッとさせて、すごく嬉しそうに笑う。
そんな大地を見たら、胸がきゅんとせずにはいられなくて、胸のドキドキは勝手に加速してゆく。