俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~




その顔を見ただけで泣きそうになる。


私こそ、大地と一緒にいられて楽しかった。すごく幸せだったよ?


これからもずっと、大地と一緒にいたい──。


その気持ちを、そのまま言葉にするんだ私!



「……あのね、大地……」



今日こそ、伝えたい。


今日こそ、大地に……



「ん?どした?」


「あのね、私……」



大地は、黙って私の言葉を待ってくれてるのに。


だけど、いざとなると緊張で体が震えて。


そのときだった。


すぐ近くから、電話の呼び出し音が鳴っている。



「……もしかして、大地のじゃない?」


「……うん。いいよ、あとで」



でも、大地は電話にでようとしない。





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