俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~
「はぁあああっ!?付き合ってないって、ウソでしょ!?ありえない!!」
愛美の絶叫がホテルの部屋に響き渡る。
あのあと、なんだか気まずい空気が流れちゃって、結局私の気持ちは伝えられないままホテルに戻り、夕食も済ませた私たちは、今は各自部屋に戻っていた。
「……ちょっと、愛美、うるさい」
「美月だって大地くんのことが好きなんでしょ!?」
愛美は私の言ってることなんて聞きもせず、かまわず大声を張り上げて私に詰め寄ってくる。
大地とのことを愛美にしつこく聞かれたからって、やっぱり話すんじゃなかった……。
さっきからずっとこの調子で愛美が責めてくるんだもん……。
「お互い好きで両想いなのに付き合わないなんて、あたしには考えらんないっ!!それに、いつまでも告白の返事を先延ばしにしてたら、大地くんが可哀相だよ!」
「……」
そんなの、私だってわかってる……。
わかってるけど……。
「それとも、わざと大地くんのこともったいぶってるの?美月って悪女!サイテ~!!」
「はぁああ?」
悪女とか、サイテーとか、酷い言われ様。