俺にだけは、素直になれよ。~幼なじみとヒミツの同居~


すぐにスマホに手を伸ばし、アラームをとめる。


目を開けると、どうやら私が一番最初に起きたようで、愛美と菜乃花はまだ布団で気持ちよさそうに眠っていた。


やっぱり、今のは夢だったんだ。


目をこすると、目の淵が濡れている。


私、もしかして、夢の中で泣いてたの……?


大地がいなくなったあの日のことを思って……。


でも、大地は、ちゃんと約束を果たしてくれた。


私に会いにきてくれた。


これからはずっと、傍にいるって──。


昨日のは、夢じゃないよね?


私、大地の彼女になったんだよね?


それまでもが夢だったらどうしようと、急に不安になる。


そのとき。



「んん~、もう朝ぁ?」



どうやら、愛美が目を覚ましたみたいだ。





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